どうも、ねぎねずです。
Amazon Prime Videoで配信されている映画「不都合な記憶」を鑑賞しました。
ネタバレを含む感想と、考察をしたいと思います。
この作品には男性が怒鳴ったり、暴力シーンがあったりするので苦手な方はご注意ください。
また、Amazon Prime Videoの紹介文でネタバレを食らうのでそこもご注意ください。
大したネタバレではありませんが、私はそれを読まずに観ればよかったと思いました。
是非、映画を観てから記事をお読みください。
※ここから先はネタバレあります※
作品情報
2024年9月27日から、Amazon Prime Videoで配信されています。
1時間57分の映画で、キャストと監督は以下の通りです。
- キャスト
- ナオキ:伊藤英明さん
- マユミ:新木優子さん
- オガサワラ:水間ロンさん
- ジェブ:Lalana Kongtoraninさん
- 監督
- 石川慶さん
- その他の監督作品:「愚行録」「蜜蜂と遠雷」「ある男」など
- 石川慶さん
あらすじ
2200年、宇宙に浮かぶスペースコロニーで、理想的な結婚生活を送っている夫婦。しかし、実際は妻は既に亡くなっており、夫は保存しておいた情報を頼りに幸せだった時の妻を求め、何度も彼女を再現していた。再現を繰り返すうちに、彼女の隠された記憶がよみがえり、彼らの結婚生活の秘密が暴かれていく。近未来のスペースコロニーを舞台に、夫婦それぞれの記憶とそこに隠された秘密、そして始まる妻からの復讐を、サスペンスとラブ・ストーリーの要素を交えて描く。
Amazon Prime Video「不都合な記憶」
あらすじでネタバレされているのですが、実は妻のマユミはアンドロイドです。
個人的に説明文で書かない方がよかったのでは?と思ってますが、
この映画で言いたいことは彼女がアンドロイドであることではなく、
夫の歪んだ愛情とか別の部分にあるのでネタバレしていると考えています。
映画の最初では、マユミとナオキが宇宙で普通に暮らしています。
彼女は記憶を失い、仮想空間で精神科医のカウンセリングを受けています。
彼女は記憶を取り戻したいと考えていますが、ナオキは思い出さなくてもいいと言います。
マユミは生活している中で耳鳴りとともに断片的な記憶と思われる映像を思い出します。それは血まみれの自分でした。
ある日、レコードで何気なく曲を流すと、君はマユミじゃない、とナオキにナイフで刺されます。
この時に流れるのは血ではなく、白い液体であることからアンドロイドというのがわかります。
そして、もっと古い記憶でマユミを作り直します。
こうして彼は「理想のマユミ」になるまで、様々な記憶でアンドロイドを作り直します。
感想と考察
ストーリーを交えながら、感想や考察を述べたいと思います。
なぜマユミは死んだのか?
物語が始まった時点でマユミは死んでいて、アンドロイドになっています。
ストーリーが進むにつれて、過去に起こった出来事が描かれていきます。
最初は地球でマユミとナオキは幸せそうに暮らしていましたが、ナオキには暴力的な部分がありました。
マユミに暴力をふるい、ナオキは「もう二度としない」と言い、マユミが許していました。
しかし、次第にマユミの心は離れていき、
ついにマユミがナオキに別れを告げて、家から出ていきます。
出ていった後、ナオキが追いかけてきて、もう戻らないというマユミの肩を押し、
橋から転落してマユミは亡くなります。
いや、、自分で殺したんかいって思っちゃいましたね…
マユミの心が離れたのもナオキの暴力が治らなかったことが考えられます。
なぜナオキは暴力的なのか?
直接ナオキが暴力をふるうようになった経緯は描かれていませんが、ナオキの背中に火傷の跡がたくさんあるシーンがあります。
そして、「葉巻が好きな人だった」「家族はいない」と言ってることから
家族から虐待を受けていたのではないかと考えられます。
そういった過去の虐待から暴力的な部分が生まれてしまい、
それが愛する妻に向いてしまったのではないかと思います。
マユミは本当にアンドロイドなの?
マユミは亡くなっていますし、アンドロイドであることは間違いありません。
しかし、どの記憶で作り直しても実際に生きていたマユミの記憶やナオキに殺されることを思い出したりします。
普通に考えると、機械なので過去の記憶もなければ ” 何かを思い出す " というのも変ですよね。
アンドロイドではありつつも、
どこかに人間のマユミの魂的なものが宿っていたのではないかと考えられます。
実はこれまでに壊されたマユミのアンドロイドは残っています。
そこで過去のマユミたちが「私たちという人間をバラバラにした」、記憶がバラバラな何者でもないと言います。
その後、最後に作られたマユミは過去のアンドロイドの記憶をすべて転送することで
記憶を完成させます。
完成させたことで人間と同じような存在になったと考えられます。
そのため、マユミは人間っぽいアンドロイドのような存在かなと思います。
彼女は記憶を全て取り戻したのか?
最後に作られたマユミは、過去の記憶を取り戻したように思えますが、
マユミは「まだ取り戻していない記憶がある気がする」と言い、
その後に耳鳴りのような音が聞こえます。
そのため、彼女は全ての記憶を取り戻していない可能性が高く、不完全な状態であると考えられます。
ただ、作中で「完璧じゃないのが人間」というセリフがあるように
マユミは最後に本当の人間らしさを手に入れたんじゃないかなと思います。
マユミには自分を取り戻して幸せに暮らしてほしいですね。
まとめ
今回は「不都合な記憶」の感想と考察について書きました。
結局、壊れたものは何度作り直しても元には戻らない、ということだと思います。
ナオキもどこかで更生できていれば、マユミの心は離れなかったですし、
マユミがいなくなった後は理想のマユミになるまで作って、壊すを繰り返していたので
少し勝手だな~というのが率直な感想です。
ナオキが最終的にどうなるのかは是非映画を観ていただければと思います!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。