便利なもの

【LLMO対策】llms.txt作成プラグインの比較と導入法


LLMO(Large Language Model Optimization)は、大規模言語モデル(LLM)向けの最適化手法のことです。

従来、ユーザはGoogleなどの検索エンジンにキーワードを入力し、検索結果の上位に表示された記事を読んで情報を得ていました。

しかし、最近ではChatGPTGoogleのAI overviewPerplexityなどの登場により、AIサービスがユーザの検索意図を読み取り、関連する情報をもとに直接回答してくれるようになりました。

そのため、検索結果の上位表示だけでなく、ユーザに正しい情報が届くように、AIに正しくコンテンツ内容を理解してもらうことが重要になってきました。


この課題を解決するために登場したのが「llms.txt」です。

llms.txtは、AI(LLM)がWeb上のコンテンツを効率的に理解するためのテキストファイルです。

Markdown形式で記述され、コンテンツの基本的な情報が書かれています。

WordPressでは llms.txtを自動生成してくれる無料プラグインがいくつか登場しています。

今回は、実際にプラグインをインストールして比較してみました!

個人的にllms.txtの作成だけなら、無料で自由度が高いWebsite LLMs.txt」が良いと思います。


llms.txt自動作成プラグイン比較結果


2025年3月22日時点で、WordPressでllms.txtを自動生成する無料のプラグインは4つあります。


個人的にllms.txtを自動更新するタイミングが指定でき、ファイルの中に含める内容を設定できる「Website LLMs.txt」がオススメです。


もし、「llms-full.txt」が欲しい場合は「LLMs-Full.txt and LLMs.txt Generator」をインストールしましょう!

このプラグインでは公開されている記事全文をテキストファイルにまとめてくれます。

プラグイン名 内容
Website LLMs.txt ・ファイルに含める投稿タイプが選択できる
・「固定ページ」と「投稿」の順序を変更できる
・llms.txtの更新頻度が変更可能(即時/毎日/毎週)
・キャッシュ管理(サイトマップの再作成)
LLMs-Full.txt and LLMs.txt Generator ・ボタンを押すとllms.txtとllms-full.txtが作成される
・fullは公開記事を全文取得
・特定のURLやURLパターンを含めたり除外が可能
LLMs.txt Generator ・手動または毎月の自動更新でllms.txtが作成
・有料のPremiumバージョンがある(安くて年49ドル)
・無料版はファイルに含める投稿タイプはPagesのみ
Advanced LLMs.txt Generator ・ファイルに含める投稿タイプが選択できる
・llms.txtの更新頻度が変更可能(毎日/毎週)
・除外したいURLを設定可能
・ただ、設定画面はトルコ語


Website LLMs.txt

プラグインのインストールと設定

WordPressの管理サイトにログインし、「プラグイン」→「新規プラグインを追加」をクリックします。

プラグインの検索で「llms」を入力し、「Website LLMs.txt」の「今すぐインストール」をクリックします。


インストールできたら、「有効化」ボタンをクリックします。

有効化したら左側に「LLMs.txt」が表示されているので、それをクリックします。


Content Settingsが llms.txtに書き込む内容の設定になります。

Post TypesのチェックボックスでLlms.txt のファイルに書き込む内容を選択できます。

また、ドラッグ&ドロップで、固定ページと投稿の順番を入れ替えることができます。

画像のように固定ページが上にある場合は、固定ページの内容の後に投稿内容が書かれるようなllms.txtが作成されます。

Update Frequencyは更新頻度を選択します。

  • immediate(即時)
  • Daily(毎日)
  • Weekly(毎週)


また、プラグイン「Website LLMs.txt」ではキャッシュの管理ができます。

llms.txt がサイトマップに正しく反映されるように、サイトマップのキャッシュをクリアして再作成するものとなっています。


LLMs-Full.txt and LLMs.txt Generator

プラグインのインストールと設定

WordPressの管理サイトにログインし、「プラグイン」→「新規プラグインを追加」をクリックします。

プラグインの検索で「llms」を入力し、「LLMs-Full.txt and LLMs.txt Generator」の「今すぐインストール」をクリックします。


インストールできたら、「有効化」ボタンをクリックします。

有効化したら、llms.txtに含める内容などを設定します。

「設定」→「LLMS Full TXT Generator」をクリックして、設定画面を開きます。

ファイルに含めたい内容にチェックをつけて「変更を保存」をクリックします。

  • Select Post Types:ファイルに含める投稿タイプ
  • Include Excerpt:より詳細なコンテンツ表現のため投稿の抜粋を含めるオプション
  • Include URLs:ワイルドカードを使用して特定のURLやURLパターンを含める
  • Exclude URLs:ワイルドカードを使用して特定のURLやURLパターンを除外する

「Generate LLMS.txt Files」をクリックすると、ファイルが作成されます。

表示されたURLにアクセスすると中身も確認できます。



llms-full.txtだと、このように改行も含めて記事の全文が1つのテキストにまとめられます

URLはリンク化していると、リンクの文字がそのまま出力されます。

タイトルは「###」になっていますが、H2やH3などの見出しは特に表現されていません。

また、箇条書き(「- 」)をしていたところも普通の文章として表現されていました。


このプラグインを使用して記事の全文を取得し、自分の好きな表現に加工する際にも使えそうですね!

(今後、LLMO対策としてllms.txtに書く内容が重視されるようになるのかな…)


LLMs.txt Generator

プラグインのインストールと設定

WordPressの管理サイトにログインし、「プラグイン」→「新規プラグインを追加」をクリックします。

プラグインの検索で「llms」を入力し、「LLMs.txt Generator」の「今すぐインストール」をクリックします。



インストールできたら、「有効化」ボタンをクリックします。

有効化したら左側に「LLMs.txt」が表示され、「LLMs.txt」と「Settings」が選択できます。

「LLMs.txt」は「Regenerate File」ボタンをクリックすると、llms.txtが作成されます。

作成されたファイルは「View llms.txt」で中身を確認できます。

「Settings」をクリックすると、llms.txtに含める内容を設定できます。

しかし、無料版は「Pages」の選択肢のみで、カスタマイズはできないです。



有料版ではカスタマイズができ、自動更新などの機能が使えるようです。

  • Advanced generation including posts and custom post types
  • Real-time updates for immediate AI discovery
  • Advanced caching system
  • Custom taxonomies optimization
  • Custom AI interaction rules
  • Full multisite support
LLMs.txt Generator


2025年3月22日時点の有料版はこのようになっています。

ライセンス名 サイト数 料金
Starter 1個のウェブサイト ・年間(Yearly):49ドル
・無制限(Lifetime):159ドル
Business 3個のウェブサイト ・年間(Yearly):99ドル
・無制限(Lifetime):249ドル
Agency 20個のウェブサイト ・年間(Yearly):179ドル
・無制限(Lifetime):349ドル

サイト数によってライセンスが変わります。

料金が高くなるほど優先的にサポートを受けられるようになっています。


料金やサポート内容など、変更する可能性がありますので、最新情報は以下のサイトから確認しましょう。

https://aeomatic.pingback.com/en

Advanced LLMs.txt Generator

プラグインのインストールと設定

WordPressの管理サイトにログインし、「プラグイン」→「新規プラグインを追加」をクリックします。

プラグインの検索で「llms」を入力し、「Advanced LLMs.txt Generator」の「今すぐインストール」をクリックします。


インストールできたら、「有効化」ボタンをクリックします。

有効化したら左側に「LLMs.txt」が表示されるので、そこをクリックすると設定画面が開かれます。

設定画面はトルコ語ですが、ブラウザの翻訳機能で日本語にできます。

llms.txtに含める内容は「投稿」「固定ページ」「メディア」の3つが選択可能です。

また、除外したいURLを設定することもできます。



これまでのプラグインとは違って、ユーザエージェントやカスタムルールも含めて記載されています。

(TrainingはLLMへの学習の許可、なのかな…)


まとめ


LLMO対策として、現在無料で使えるプラグインを紹介してきました。

どのプラグインもボタンを押すだけでテキストファイルが作成されるので、便利ですね!

llms.txt にどんな内容を書いたらユーザに見てもらえるのか、といったノウハウが今後出てきそうです。

今回の記事を参考に、自分にあったプラグインを入れてみてください。

  • この記事を書いた人

ねぎねず

IT企業で働くエンジニア6年目。プログラミングや生成AIを勉強中。勉強や生活するなかで役に立った情報を発信していきます。

-便利なもの
-,